単語(五十音順) 意味
いんてん
印篆
現在も実印・役職印などで最も多く用いられる書体。直線はわずかなしなりで抑え、角をしっかり曲げる。分間を等間隔にとり、縦線にたいして横線は比較的太くする。
かいしょ
楷書
縦線が太く横線を細く、やや右肩あがりで一点一画がはっきりとした書体。現代でも日常的に使用されている書体。
ぎょうしょ
行書
楷書の判読性と草書の速記性の優れた部分を抽出した中間的な書体として作られた。
こいんたい
古印体
雅味や墨溜まりが特徴的な書体。明治初頭、偽造されにくさを念頭に古代の印の雅味・素朴さを取り入れて倭古印体が作られた。その後、各書体の古印体が整備された。隷書古印体・草書古印体・篆書古印体・行書古印体・楷書古印体・倭古印体がある。
こうこつぶん
甲骨文
古文。紀元前1500年ごろより使われていたとみられる。亀の甲羅や獣骨に彫られた原始象形文字。戦や農作物の吉凶など主に神事につかわれていたと考えられている。実用印には用いられない。
ゴシック 明朝体の鱗やハネなどの装飾を取り除き直線的に設計された書体。明治中頃に出来、1950年ごろに細ゴシック・中ゴシックが出来た。ゴム印や名刺などで使用されるが実印などの印章に使用されることは無い。
しょうてん
小篆
秦の始皇帝が中国を統一した際、自らの国で使用していた籀文を基に整理系統化して制定した書体。字は全体的に丸みを帯び起筆から終筆まで滑らかな流れがある。現在でも実印などに使われる。
そうしょ
草書
全体に丸みと柔らかさがある書体。隷書(章草)をさらに速記の便を図るため流動的・省略を進め、文字を連綿と繋げた。行書より前に出来た書体。
だいてん
大篆
籀文(ちゅうぶん)。秦国で用いられていた。
てんしょ
篆書
象形文字の色を濃く残す、漢字としては最古の書体。実用印に使われる書体としては印篆・小篆がある。
みんちょうたい
明朝体
楷書体を基礎に極端に縦線が太く横線が細くした書体。筆意はハネや鱗で簡略的に表現されている。ゴム印や名刺などに使用されるが実印などの印章に使用されることは無い。
れいしょ
隷書
文字の幅が広く、起筆・終筆に独特な筆意がある。全体的に扁平で文字間の間隔は比較的広めに取る。篆書から発展した書体。篆書の曲線主体から直線主体に転じた。古隷→八分→章草と点画の省略や書きやすさを進化させていった。
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